ラノベのコミカライズについて考える
ライトノベルは、出版社側が推していたり、人気が出てきた作品はコミカライズ化することが多いだろう。
恐らくアニメ化しているラノベのほとんどはコミカライズ化されているんではないだろうか。
筆者がアニメ化済みでコミカライズ化されてない作品で知っているのは、京アニの、中二病でも恋がしたいなどのKAエスマ文庫の作品しか知らない。
ともかく、ラノベと言うのは人気が出てきたらコミカライズ化されるのが鉄板だ。また、KEYのCharlotteや、レクリエイターズ、まどマギなど、オリジナルアニメもコミカライズされる事が多い。
今回はラノベのコミカライズについて考える。
コミカライズの末路
まず、ラノベなどのコミカライズというのはほとんどが失敗している。
多くのコミカライズはアニメの範囲すらやらずに連載が終わったり、いつの間に終わってたりだ。売れ行きもかなり悪いだろう。
ロウきゅーぶやハルヒなどの成功例はあるが、SAOや俺妹といった超人気作品ですら成功とは言いがたいのがほとんどだ。
アニメが失敗しててコミカライズが成功した作品は筆者は一つも知らない。
なぜ失敗するのか?
コミカライズの多くが失敗するのは、絵が下手くそなのと、アニメの劣化版である事がすべてだろう。
コミカライズされた作品の多くはすぐにアニメ化も始まる。
まず、コミカライズは連載が結構遅く、半年に1冊くらいの頻度で発売するのものもあれば、3ヶ月に1冊発売するものもある。
しかし、3ヶ月に1冊だとしても、アニメに比べるとめちゃめちゃ遅い。アニメは12話(3ヶ月)で、原作3~5巻分の範囲を終わらせてしまうのだ。コミカライズは1冊あたり、原作1巻の半分くらいの範囲だろう。
そうなるとアニメを見た後に漫画を追う事になり、絵が下手くそな事も加わり、漫画はアニメの劣化版になるだろう。
オリジナルアニメのコミカライズ化に関しては、アニメにはなかったシーンを追加するとかしない限り、本当にただのアニメの劣化版だろう。
読者としては、アニメ以降の範囲を漫画で読みたいと思うだろうが、そこまで漫画でやる前に読者に飽きられてしまう事が大半だ。
そして漫画の発売が、今まで3ヶ月おきだったのが半年、1年になったり。いつの間にか連載が終わってたりする事も多い。
絵が下手くそな理由
コミカライズというのは、総じて絵が下手くそなものがめちゃめちゃ多い。特にSAOは素人が書いたんじゃないか?ってレベルで酷かったりする。
コミカライズというのはもちろん原作者が描いてるわけではなく、他に用意された漫画家が描いている。
だから、印税に関しては漫画家と、原作者で折半なのだ。原作者は漫画に一切干渉してなくても印税をもらえるわけだが、漫画家からしてみれば損した気分だろう。
だから、コミカライズというのは新人漫画家がやる事が多いのだ。大物漫画家や、絵がめちゃめちゃうまい漫画家はコミカライズなんてコスパの悪い事はしない。
だから仕方なく新人の絵がド下手な漫画家にお願いしているのだろう。
なぜコミカライズ化するのか?
なぜ出版社は、失敗するのが大半なのにも関わらずコミカライズ化したがるのか。
まず、コミカライズ化決定!というのはかなり宣伝になる。それを機に原作を購入する人もいるだろう。
そして、コミカライズというのは出版社からしてみれば損が少ないのだろう。そもそも本当にコミカライズを売りたいのなら、高いお金を払ってでも、絵がうまい漫画家に頼むだろう。
それを絵が下手くそな新人に任せるという事は、ハナから売る気はなく、そしてコミカライズというのはただの宣伝で、原作の売り上げのためにやっているのだろう。
ちなみに最近話題の転スラのコミックは、アニメ化してないというのも人気な理由の一つかもしれない。
コミカライズを売るには?
コミカライズが売れないのは需要がないからだ。
ではどうすれば需要ができるかと言えば、読者が求めてる展開を描けばいい。つまり、アニメ化以降の範囲を描けばいい。
アニメの範囲は全部すっ飛ばして、その後の展開から描けば結構売れるんじゃないだろうか。
筆者も、好きな作品で2期やりそうにない作品で、アニメ以降の範囲が漫画になってくれれば喜んで購入する。絵が下手くそでも多少は目も瞑るだろう。